シーリング改修の説明で「バックアップ材を入れる」「ボンドブレーカーを貼る」と聞いても、完成後には見えなくなるため、何が違うのか分かりにくいものです。どちらも目地の奥に使う副資材ですが、見積書に名称があるだけでは、その部位でどのように使うのかまでは分かりません。
管理会社やビル・マンションオーナーの方が確認したいのは、材料の名前を覚えることより、施工会社が目地の形と深さをどう確かめるかです。この記事では二つの副資材の役割と、発注前に共有したい確認事項を整理します。現場で使う寸法や工法は、建物の設計条件と採用製品の施工要領に基づいて判断します。
目地の奥には「接着させない部分」をつくる考え方がある
目地を断面で考えると、左右の側面と奥の底面があります。二面接着は、向かい合う側面にシーリング材を接着させ、底面には接着させない納まりを指します。三面接着は、底面にも接着した状態です。表面からは同じ一本の線に見えても、奥の接着状態は違います。
日本シーリング材工業会の技術資料では、二面接着を原則とし、三面接着では破断などを起こしやすいことを説明しています。一方で、動きの小さい特定部位などの扱いにも触れています。「三面接着」という言葉だけで既存のすべての目地を施工不良と断定せず、対象部位に適用する仕様を確認することが必要です。参考:日本シーリング材工業会 技術資料「シーリング No.27」
管理側からは「この部位は、どの接着の納まりで計画していますか」と尋ねると、仕様の説明につながります。外観だけで奥の状態を判断したり、管理担当者が既存材を引っ張って確かめたりすることは避け、確認が必要な範囲を施工会社と相談しましょう。
バックアップ材は深さの調整、ボンドブレーカーは薄いテープ状の材料
ペンギンシールの総合カタログでは、バックアップ材を、充填する深さの調整と三面接着の防止のために目地の奥へ入れる成形材料と説明しています。ボンドブレーカーは、目地が浅い場合に底へ貼るテープ状の材料です。ともにシーリング材との適合を確認する必要があります。出典:ペンギンシール総合カタログ「施工手順・バックアップ材」
| 項目 | バックアップ材 | ボンドブレーカー |
|---|---|---|
| 材料の形 | 目地に入れる成形材料 | 底に貼るテープ状材料 |
| 主な役割 | 充填深さの調整・底への接着防止 | 浅い目地で底への接着を防ぐ |
| 確認の入口 | 必要な深さと形状に合うか | 使用箇所と材料の適合はどうか |
この表はメーカー資料の役割を簡潔に整理したものです。二つを価格だけで置き換えたり、全箇所に両方を使うと決めたりするための表ではありません。施工会社には、目地の形状を踏まえてどちらを使うか、その理由を説明してもらいます。
表面の幅だけで、必要な深さは決められない
見えている目地幅が似ていても、奥の状態まで同じとは限りません。セメダインの再充てん工法でも、既存材の撤去後に目地の状態・寸法を確認し、目地に適したバックアップ材を、ねじれや傷、段差が生じないように入れる流れが示されています。材料を入れる工程の前に、目地そのものを確かめる工程があります。出典:セメダイン「外壁シーリングの改修」
発注前には「どの図面・仕様を前提にしていますか」「撤去後に確認する寸法はありますか」と聞いてみましょう。初回の現地確認では分からない部分があるなら、その部分を曖昧にしたまま進めず、撤去後の確認事項として残します。
必要な深さを管理担当者が一律の数字で指定する必要はありません。施工会社から、採用製品や部位の条件に照らした説明を受けることが大切です。インターネットの別物件の寸法を転用したり、「深いほどよい」と決めたりせず、その建物での根拠を確認します。
改修では、既存材を撤去した後の判断を共有する
打ち替え工事では、相談時に見えていた範囲と、撤去後に確認できる範囲が異なります。例えば、目地の奥の状態が想定と違った場合には、当初の計画で施工できるかを施工会社が検討することになります。これは実在する施工例ではなく、着工前に決めておきたい連絡の場面です。
管理会社側では、確認の連絡を受ける担当者と、工事内容や費用の変更を承認する人を明らかにします。説明を受けるときは、箇所、確認できた状態、提案する対応、当初計画との差を一緒に示してもらうと、オーナーへ報告しやすくなります。
「奥が浅いので変更します」という一言だけでは、何が変わるか判断できません。副資材だけの変更なのか、工法や施工範囲にも影響するのかを分けて確認しましょう。追加費用が関わる場合には、その内容を説明してもらい、承認の流れを合わせてから進めることが大切です。
見積書に副資材の行がなくても、すぐに省略と判断しない
バックアップ材などが独立した項目になっていなくても、シーリング工事の単価に含まれている書き方は考えられます。逆に名称が記載されていても、どの部位で何を使うかの説明まで済んでいるとは限りません。見積書の書式と、実際の施工内容を分けて確認します。
質問する際は「この見積もりには、目地の状態確認と必要な副資材の施工が含まれますか。部位ごとの計画と、現地確認後に決める項目を教えてください」と伝えられます。全箇所の詳細が初回で確定しない場合も、未確認事項と確認時期が分かれば、その後の打ち合わせに使えます。
相見積もりでは、安価な方へ材料名を合わせる前に、施工対象と工法の前提をそろえましょう。数量と範囲の整理については、シーリング工事の見積もり数量と施工範囲の確認方法も参考にしてください。
完成後の確認には、奥の状態を説明する記録も使う
完成後の写真では、目地の線や周囲の汚れなどは確認できますが、奥に入れた副資材の位置や施工中の寸法までは読み取れません。仕上がりの確認とは別に、隠れる前の何を記録するかを着工前に打ち合わせておくと、報告の目的が明確になります。
例えば、目地寸法を確認した箇所と副資材を入れた箇所を、図面や写真番号に対応させる記録方法が考えられます。写真だけを大量に受け取るより、どの面・どの階・どの目地の説明かが分かる資料にすると、後で担当者が交代しても施工範囲を追いやすくなります。
ただし、一枚の写真から全箇所の寸法や二面接着を証明できるわけではありません。撮影できた範囲と、施工会社が確認・説明する範囲を区別しましょう。記録は仕様について説明を受けるために使い、写真の存在だけで内部品質や将来の耐久性が保証されたとは扱いません。
ケーテックへのご相談
株式会社ケーテックは、シーリング工事を専門に、打ち替え・増し打ち、サッシ・建具まわり、ALCパネルやタイルまわりの外壁目地を扱っています。サービス案内では、直線・清掃・充填の基準に加え、施工写真や報告書の形式を着工前に合わせる方針を案内しています。
「見積書の副資材が何を指すか分からない」「目地の奥をどう確認するか相談したい」という場合も、まずは所在地と気になる部位をお知らせください。図面や過去の補修資料があれば打ち合わせに役立ちますが、分からない部分はそのままお伝えいただいて構いません。お問い合わせフォーム、または042-848-1662でご相談を承ります。
ロープdemo工事RITA
本部:株式会社明誠
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調布店:株式会社桧成リノベーション(塗装工事)
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