「外壁のシーリングを直す工事なのに、部屋の中までにおいが入らないだろうか」。入居中のマンションやテナントビルでは、補修そのものに加えて、生活や営業への影響も気になるところです。
管理会社やオーナー様にとって大切なのは、単に「においの少ない材料で」と依頼することだけではありません。どの作業を、どの場所で、いつ行うのか。窓やバルコニーの利用に制限があるのか。変更があった場合に誰が知らせるのかまで、施工会社と整理しておく必要があります。
今回は、建築用シーリング材向け水性プライマーの発売情報を入り口に、工事のにおいと入居者への案内について、発注前に確認したいポイントをまとめます。
水性プライマーの発売から考える、材料選びの確認点
サンスター技研は2026年8月19日、建築用シーリング材向けの水性プライマー「プライマーWC-1」の発売を発表しました。メーカーは、従来品と比較した臭気の低減を特長として挙げ、用途にRC造等のコンクリート・サッシ目地のシーリング工事を示しています。
ただし、この発表を「水性なら無臭」「どの建物でも使える」という意味に広げることはできません。ケーテックでの当該製品の採用実績も、この記事では確認していません。材料の情報として紹介するもので、特定製品の使用を約束する案内ではありません。
このニュースから発注者が考えたいのは、工事の相談に「居住中なので、においへの配慮も相談したい」という条件を加えることです。製品名だけを指定する前に、今回の下地やシーリング材に合う材料なのか、どの作業で配慮が必要かを確認しましょう。
プライマーとシーリング材を分けて話す
プライマーは、シーリング材を充填する前の下地処理に使う材料です。目地に見えるシーリング材そのものと同じものではありません。そのため、「シーリング材を変えれば、工事中のにおいの相談は終わり」と決めず、使用する材料と工程を分けて確認すると話が具体的になります。
発注者がすべての化学成分を把握して材料を選ぶ必要はありません。「何を使う予定か」「その組み合わせを選ぶ理由は何か」「入居者へ案内すべき内容はあるか」を施工会社に質問します。必要な製品資料や安全に関する情報は、メーカーの最新資料で確認してもらいましょう。
においの感じ方や室内への影響は、製品名だけで予測できるものではありません。窓の位置、作業する面、建物の利用状況など、今回の現場条件も共有する必要があります。無臭や健康影響がないことを一律に保証する案内は避け、分かっていることと個別確認が必要なことを区別します。
見積もり前に整理したい、建物側の条件
まず、工事対象が外壁目地なのか、サッシまわりなのかを確認します。同じ建物でも、作業面に住戸の窓がある場合と、共用廊下に面する場合では、事前案内の対象が変わります。対象面と入居者の関係を図や写真で共有すると、案内すべき範囲を打ち合わせやすくなります。
次に、入居者へ連絡できる方法を整理します。掲示板だけなのか、各戸への配布や管理会社からの連絡も使えるのか。テナントであれば、店舗責任者や施設担当者への連絡経路も確認してください。工事のお知らせを出せる時期が決まっている場合は、その条件も早めに伝えます。
作業時間の希望だけでなく、授業・診療・接客など、建物内で配慮が必要な活動があるかも、差し支えない範囲で共有します。入居者の病歴などの詳細を掲示物に載せる必要はありません。個別の相談を受け付ける窓口を決め、公開するお知らせと個別対応を分けておくと整理できます。
材料と工程の打ち合わせで使える確認表
| 確認する項目 | 施工会社への質問例 | 管理側で決めること |
|---|---|---|
| 対象部位と範囲 | どの面の、どの目地を施工しますか | 案内する住戸・テナントの範囲 |
| 材料の適合 | 下地とシーリング材に合う材料ですか | 製品指定より優先する要望の整理 |
| 生活への影響 | 窓・洗濯物・通行について案内することはありますか | 案内文と配布方法 |
| 工程の変更 | 変更は、いつ、誰へ連絡しますか | 更新する掲示物と連絡担当者 |
| 相談の受付 | 施工中の申し出はどの窓口に伝えますか | 受付先、受付時間、引き継ぎ方法 |
この表は、工事ごとに必要な案内を決めるためのものです。すべての現場で窓を閉める必要がある、洗濯物を干せない、といった一律の制限を示すものではありません。実際の工程と施工会社の説明に合わせて内容を確定します。
入居者へのお知らせに入れておきたい6項目
案内文は工事名だけで終わらせず、入居者が「自分はいつ、何に気をつければよいか」を判断できる形にします。管理側と施工会社で確認したうえで、次の情報をまとめると実務に使いやすくなります。
- 工事の目的と対象の場所:どこを補修する工事か。
- 予定日と作業時間:建物全体の日程と、対象面の予定を分ける。
- 生活上のお願い:窓・洗濯物・通行等について、必要な場合だけ記載する。
- 変更時のお知らせ方法:掲示板、各戸配布、管理会社からの連絡など。
- 問い合わせ先:工事内容の質問と、管理上の相談を誰が受けるか。
- 個別相談の方法:事情がある場合は、公開の掲示ではなく窓口へ連絡できるようにする。
「安全ですのでご安心ください」とだけ伝えるより、作業場所や問い合わせ先を明示した方が、入居者が必要な行動を取りやすくなります。低臭気の材料を選べた場合でも、問い合わせ窓口や変更連絡を省く理由にはなりません。
においへの配慮と、工事品質を一緒に確認する
入居者への配慮は重要ですが、材料名やにおいの説明だけで施工品質を判断することもできません。既存の目地の状態に合う工法か、対象部位と数量はどうなっているか、完成時に何を確認するかを、同じ打ち合わせの中で整理します。
ケーテックはシーリング工事を専門とし、打ち替え・増し打ち、サッシ・建具まわり、外壁目地の施工を案内しています。また、仕上がりの確認基準として「直線・清掃・充填」を公開しています。材料選定の相談に加え、仕上がりや工程写真の確認方法も、着工前に打ち合わせることが大切です。
例えば、入居者への説明に使う工程表と、工事完了時に受け取る写真・報告書は、目的の異なる資料です。前者は生活への影響を伝え、後者は施工内容の確認に使います。どちらを誰が用意し、いつ渡すかを決めておくと、工事後に説明資料が足りないという行き違いを減らせます。
管理会社・オーナー様が最初に伝えるとよいこと
相談時には「入居中の建物で、においと日常利用への影響も確認したい」と伝え、所在地、対象部位、住戸やテナントの利用状況、希望時期を添えてください。材料や工程が未定の段階なら、入居者への確定案内を先に出すより、何が決まり次第知らせられるかを施工会社と相談しましょう。
依頼前の情報整理は管理物件のシーリング補修を相談するときのチェックリストでも紹介しています。今回はその中でも、入居者対応と材料・工程の説明を詳しく扱いました。
株式会社ケーテックの対応エリアは東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県です。個別の製品の採用可否や工事時期、案内に必要な内容は、建物の状態とご相談内容に応じて確認します。自社施工の案内はシーリング工事の範囲であり、塗装・防水工事全般の受注を案内するものではありません。
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入居中の建物のシーリング工事について相談する
電話:042-848-1662
参照資料
サンスター技研:建築用シーリング材向け水性プライマーの発売発表(発表日:2026年8月19日)。会社の対応範囲・施工基準はケーテック公式サービスページを参照しています。
資料確認日:2026年10月18日。メーカー発表の紹介と、発注者向けの案内・打ち合わせの提案を区別して記載しました。製品の仕様、施工条件は使用時点の最新資料で確認が必要です。
ロープdemo工事RITA
本部:株式会社明誠
https://rita-construction.com/
調布店:株式会社桧成リノベーション(塗装工事)
https://kaisei.biz/
立川店:株式会社ケーテック(シーリング工事)
https://k-tech.works/
八王子店:株式会社Rev美建(塗装工事)
リニューアル中
西八王子店:株式会社ペイント・ラボ(塗装工事)
リニューアル中
小平店:株式会社ユーワ(シーリング・防水工事)
https://yuwa-bousui.co.jp/
花小金井店:株式会社共優美装(タイル工事)
https://kyoyubiso.com/
宇都宮店:株式会社TDS(電気工事)
https://www.tdservice.jp/

